2013-10-01から1ヶ月間の記事一覧

学校の、会社の行き帰り、かつて十数年と通った道をいまは、 好奇心から歩いてみる。 もうそこには住んでいない事実だけが優しくそして残酷に浮かび上がる。 自分の影に手をのばす。 もうギターは聞こえない。 いろんな思いがわき上がっては消えていくが、 …

霜降。 ひさしぶりに東京に行った。 渋谷のど真ん中でホームレスが眠っているのに誰もとりあわないのが不思議だった。 わたしはありがとうの言葉だけ遺して去った。 私の隣人たち。

旭山動物園 雨、晴れ、台風。 台風による気圧の変化に昔から弱く、ふらふらになって集中を欠く。 朝の四時過ぎに站椿をしていたら、空が真っ赤になった。 流星よりも明るい、火球(かきゅう)と呼ばれるものが落ちたようだ。 地面に自分の影ができるほど空が…

無くなったものなしには、何にもないだろう。 わたしたちをつくったのは無くなったものだ。 存在しない魂なしに、存在はないように。 一日を生きるのに、詩は、これからも必要なことばでありうるだろうか。 長田弘『一日の終わりの詩集』

北へ来た

なぜかぞろぞろと北海道へ。ここは日本じゃない。植生がぜんぜん違う。 ここには日本的なものはなにもなかった。ただただ雄大。 飛行機から下界の風景を眺めることがこの年齢になっても興奮する。 下北半島を通り過ぎるときに恐山のハート型をした宇曽利湖を…

意拳は実際の組討の中で、往々にして「只一下(ただ一撃)」で戦いを終える。この意拳の奇異な現象を、多くの人は「奪力一摶(すべての力を振り絞って殴りかかる)」、「孤注一擲(すべて運に任せて一息に勝負に出る)」などと理解し、甚だしきに至っては「…