奈義2


今やわたしが知らないものがここにある。かつては知っていた、生まれる前のような。ここでは悲しい気持ちになれない。懐かしさが括弧にいれられる。なぜだか横尾忠則をつねに感じていた。幽霊が追いすがる、分身がシェイクする、ログアウト。偏在する。偏在の場・奈義の!龍安寺・建築する身体。生けにえ(を使おうか)。本のような。鳥が泣く。わたしが鳴く五月。

ペドロ・パラモ


山をいくつも越えて、だんだんと下りの道になった。熱い風の吹く高いところから下って、暑さそのものの無風地帯におれたちは少しずつ沈んで行った。あらゆるものが何かを待っているようだった。

2017年元旦。
気持ちの良い朝、晴れて風なし、平穏。
ご先祖様のお墓参り。よろこびに春を迎える。
年末年始は、映画をDVDで「ニッポン国古屋敷村」、「マイマイ新子と千年の魔法」、
本は遠藤周作の『沈黙』、こうの史代の『この世界の片隅に』、ちきりんの『未来の働き方を考えよう』を読む。