2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

会社の仕事に全霊を打ち込むことも、それはそれで私には世捨てであった。『赤目四十八瀧心中未遂』車谷長吉

そして今回はこれで終わり、ということになり、この次はこの次で、ちょうど同じ日というものはただの一日もないように、われわれの生きている姿と同じように、死ぬまで新局面があらわれ、そうして気がついたときには、死ぬことになっていたっていいではない…

3:23pm

3:49pm

だから死ぬ直前の人間って、自分の生涯を始めから終わりまで早回しで全部見ちゃうって言うじゃない。それ、べつだん臨終の瞬間じゃなくてもさ、本当はいつだってあるものなんだ。そこにね。『ひたひたと』松浦寿輝

4:38pm

人間というものが不条理な存在であるのは、生きているときばかりではない。死んでからもそうなのだ、『別れる理由』小島信夫

他人の言葉にちがいなく、それを他人が発した情況も覚えているのに、あれこそは自分の魂の深奥から出た言葉だと感じられる言葉。『ピンチランナー調書』大江健三郎

堤防に沿って伸びる遊歩道の、運河に面した手すりのところでいっとき寒々と滞っていた影がまたつと動いて、それはことによったらわたしであったかもしれず、そのわたしかもしれないものの輪郭はいつの間にか子供の姿になっていた。『ひたひたと』松浦寿輝

9:33pm

6:12pm

2:33pm

ルドンがペイルルバードで経験したある一日を、私もまた私の幼少時代のうちに経験したかもしれない。/細川瑠璃さんブログ

2:16pm

さざ波に揺れ 星になって 光を見て 風に揺られ 赦されるような気がした 君の手 YUKI「同じ手」

8:15pm

もうこのくらいでお暇しましょう。自分のことなのか他人のことなのか、あなたのいうのをきいているとさっぱりワケがわからなくなる。『別れる理由』小島信夫

10:42am

2:24pm

人が老いて死ぬということは、きっとあれはみな懐かしさに耐え切れなくなって死んでしまうのだ『肝心の子供』磯崎憲一郎

2:42pm

9:37pm

季節は僕らを追い越して行くけど 思い出は立ち止まったまま 冬の花のよう 山口一郎

1:18pm

夏は夏の、冬は冬の季節の中で絶えず自分の周囲にあった日の光をもう二度と見る事も感じる事もない。『地の果て 至上の時』中上健次

2:29pm

完結しながら無限であり、無限でありながら完結する。『寓話』小島信夫

8:13am

かつてアメリカ大陸の風土の厳しさと孤独を受け入れたように、半身不随を受け入れた。『結末』ボルヘス

3:19pm