2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧
ダールマンは扱い方もろくに知らないナイフをしっかりにぎって、平原へ出ていった。『南部』ボルヘス
7:14pm
8:11pm
ダールマンは窓の近くに席を取った。闇が平原に迫っていたが、その匂いやざわめきは鉄の格子をとおして、まだ彼のところまで届いていた。『南部』ボルヘス
ダールマンは本を閉じて、ただ生きることに身をゆだねた。 ボルヘス
2:41pm
日をへて初めて、ぼくは悟った、あの黄昏の街はやはり見覚えのない街だと。 ボルヘス
もちろん、それを売ることはできたさ。でも、私はぐっと持ちこたえたんだよ。是が非でもぐっと持ちこたえる、これがいつも大事だ。無理でもどうでも、持ちこたえる。それが肝心なことなんだ。意思が追いつかなかったら、意地を張ってりゃいい。これが、こつ…
10:53am
まだ新しい美術学校の天井にアニメに出るようなきれいな穴が空いていて、私は以前見たイリヤ・カバコフの「自分のアパートから空へ飛び去った男」を思い出したのでした。皆がしら真剣にこの穴をどう補修するのか討議しているさなか、そんなことを思い出して…
2:32pm
私の成功は、私の失敗よりいつも少ない。あるいは、たぶん成功は、いつも失敗と同じものだ。私は、何かを作るために仕事をしているのか、自分が望むものを作ることがなぜできないかを知るために仕事をしているのか、私にもわからないのである。 ジャコメッテ…
巡歴の対象が巡歴者その人であるという事実が、彼に出会うことの難しさをうまく正当化していた。 ボルヘス
街は花びら さよならの風 悲しみ 悲しみと同じ 山口一郎
私は自分をつまらないもの、偶発的なもの、死すべきものと感じることをすでにやめていた。一体どこから私にやってくることができたのか、この力強いよろこびは? プルースト
存在とはとりもなおさず、われわれのことである。そして不在には強い不在と、弱い不在がある。弱い不在とは過去の他者であり、強い不在とは未来のまだ存在しない他者である。そして、われわれが連帯することが難しいのは、この他者と連帯することができない…
12:45pm
もうギターは聞こえない
7:36am
2:08pm
12:14pm
今日の国民と明日の国民は違う。 柄谷行人
人はやむを得ず、複雑になる。 前田英樹
ああ、この庭は魅入られたものであることを心にとめるのだ! ボルヘス
11:58pm
いきなり広がる虚空。天頂。また夕方だ。夜でなければ夕方だろう。 不死の日がまた死にかけている。一方には燠。一方には灰。 勝っては負ける終わりのない勝負。誰も気づかない。 サミュエル・ベケット
3:55pm
12:50pm
10:53pm
書物に署名があることは珍しい。剽窃の観念は存在しない。あらゆる作品はただ一人の著者の作品であり、彼は無時間的かつ無名のものであると規定されている。ボルヘス