一方では、この枠はあまりに狭く、そのため我々の言語の多くの概念で、常にその実体に附属していた、たとえば、精神、霊魂、生命というような概念を入れる余地を見いだすことが困難であった。精神は物質界をうつしだす鏡のようなものとしてのみ、もちこまれた。(略)この枠組の中に伝統的宗教の対象であったリアリティの部分を入れる余地を見いだすことはとくに困難であったし、いまでは大体ただ想像上のものと思われている。ハイゼンベルク