アブールワリード・ムハンマッド・イブン=アハマッド・イブン=ムハンマッド・イブン=ルシュドは(この長たらしい名前がアヴェロエスとなるまでには、途中でベンライストをとおりアヴェンリュズをとおり、さらにアベン・ラサドとフィリウス・ロサディスを経るというふうにして、一世紀は要したかもしれない)その著『破壊の破壊』の第十一章を執筆中であった。『アヴェロエスの探求』ボルヘス