すると喜びが急に胸に込み上げてきたので、彼は息つくためにしばらく立ち止まったくらいだった。過去は、と彼は考えた、次から次へと流れ出る事件のまぎれもない連鎖によって現在と結ばれている、と。そして彼には、自分はたった今その鎖の両端を見たのだ——一方の端に触れたら、他の端が揺らいだのだ、という気がした。『学生』チェーホフ