身動きのならぬ病床でも、実際に喘いだことはほとんどなかった。一度息を走らせたら、辛抱が破れて、喘ぎが止まらなくなるとおそれた。しかし細く揺らぐ平衡がどうにか落ち着いたかという時に限って、安堵の隙を窺っていたように、笑いにも似た喘ぎの衝動が…
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