彼は、モザイクの制作に歯のストックをあてることに決めた。歯は色も形も実にさまざまなので、この酔狂な作品にはうってつけだった。金や鉛の詰め物の輝きに加えて、歯根の鮮血のしみが、素材を一層充実させ、多様なものにしてくれるにちがいなかった。『ロクス・ソルス』レーモン・ルーセル