追伸
ぼくは執筆途中の先生に感想を申し上げる気はありませんが、作中のこの作家は、先生の『十字街頭』の主人公がそうしたように、赤子となって往来か神社かは知りませんが、泣くことになると思っています。往来とは千万人読者の新聞紙上のことかもしれませんが。そこで投げ与えられる糧は、何の糧か存じませんが。『うるわしき日々』小島信夫