2011-10-19 ■ それでいて、西風の運んでくるこまかな砂粒が頬のあたりにはじけるとき、何の変哲もない草木の名を知らずにいることが、装われた無知ではなかろうかと訝らずにはいられなくなる。『陥没地帯』蓮實重彦