2011-08-12 ■ 日を受けて幻のように光る草むらを背にして通りの方へ戻り、一瞬、その草の葉が昔、土方をしながら眼にした時のものだった気がして、秋幸の体の中に音楽のように鳴るものがある。『地の果て 至上の時』中上健次